1 氏名又はハンドル名
2 年齢又は年代
3 性別
4 相談方法@:電話の場合は希望の日時を二つ書いてください。日時が決まったらこちらから電話番号を連絡します。
5 相談方法A:メールの場合は相談内容を書いてください。(できるだけ具体的に)
1 氏名又はハンドル名
2 メール・アドレス
3 年齢又は年代
4 性別
5 都道府県名
6 相談内容(できるだけ具体的に)
「話をするとなると相手やまわりの人のこと、時間や場所も考える必要があると思いますが、 文章なら多くの場合とりあえずは自分で好きなだけ書いたり読み直して整理してみたり、 じっくり考えながら書くこともできるし、相手の都合のいいときに読んでもらうということもできます。」
文字にして書き留めるということは、不可逆的な時間軸から自由になるということです。 とりあえず下書きのつもりで書き、読み返して見る。その中で書き直したり、修正を加えることができます。
また、インターネット・カウンセリングでは、交わされたメッセージを記録として簡単に保存できます。 ということは、以前のカウンセリングの過程を何度でも読み返すことができます。 いつでも昔に交わされた会話に立ち戻ることができるわけで、過去が直接現在に反映されます。
それに比べると、通常のカウンセリングでは、録音テープなどに記録する場合は別として、
発せられた会話ははどんどん消えてゆきます。
そのため、同じような会話を何度も繰り返されます。このように考えると、
通常のカウンセリングにおける時間は流れ去ってゆきますが、インターネット・カウンセリングでは時間が積み重なってゆきます。
文字で自分の気持ちや感情を表現できるようになると、大きな進歩を遂げることができます。 なぜなら、カウンセリングや心理療法とは、そもそも自分の心の葛藤や悩みを言語化するプロセスだからです。
混沌とした言葉にならない悩みや苦しみを抱えて、人々はカウンセリングにやってきます。 カウンセラーはその求めに応じて、クライエントと信頼関係を築き、その悩みや苦しみを整理します。
混沌とした悩みをある程度自分で整理することができると、 「そうか、今まで苦しんでいたことはこういうことだったのだ」と気づくことができます。 それが癒しにつながるわけです。
面と向かったカウンセリングでは、自分の気持ちを話し言葉や表情など用いて相手に伝えます。 話すことは、その時の自分の気持ちを比較的忠実に再現できます。それに比べると、 書き記すことは話す時のように時間的にすぐに再現できないので、多少手間がかかります。 その手間がこそが治療的であると言えます。
実際やってみると、自分の悩みを具体的に文字で伝えるということがどんなに難しいかということがよくわかります。 カウンセラーはそれを支援します。その結果、文字で伝えることができるようになった時、 クライエントは大きく成長します。
言葉にする前の感情は混沌としています。それを敢えて翻訳して書くことによって、 自分の気持ちを客体化できます。
面と向かったカウンセリングでも、何回か受けているうちに、少しずつ自分が変化してゆきます。 第三者であるカウンセラーはその変化が見えても、自分自身ではそれに気づかないことがたびたびあります。 話し言葉はその場で消えてしまいます。
しかし、電子メールでは、書きためていくことで、少しずつ変化する自分の軌跡を記録として残すことができます。 問題に満ちて混沌としていた自分が立ち直っていく自分の「物語」を綴ることができます。 これは大変に有効なカウンセリングの技法です。
田村 毅(たけし)/精神科医、元東京学芸大学教授
田村毅著、新曜社、2003